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献上西別鮭
2020年1月20日
昨年の北海道秋鮭漁は解禁前の予想に反して漁獲尾数が約1522万尾(前年比65.1%)にとどまり、記録的な不漁にて終漁しました。前年からの持ち越し在庫の関係もあり、魚価も低迷したため漁業者にとっては大変厳しいシーズンとなってしまいました。
それでも道東の別海漁協前では、風物詩となった鮭を吊るして浜風にさらす光景から見られました。大量に塩をまぶした鮭を1尾ずつ数メートルの高さまで積み上げ、数日かけて鮭自体の重みで水分を抜く「山漬け」をした後、塩分を調整し寒風に干し上げます。この製法で加工された「献上西別鮭」は三重県の伊勢神宮に毎年奉納されています。
25年前、鮭の大豊漁による魚価の暴落時、危機感を抱いた漁業者らがかつて西別の鮭が江戸幕府に献上されていた歴史を踏まえてブランド化を図り、価値を高めた取り組みが今も脈々と受け継がれています。