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DNAを与えサケを丈夫に?
2021年3月15日
近年北海道の秋冬の主要魚種である秋サケの不漁が続いていることから、道では健康な稚魚育成に向けて、ドコサヘキサエン酸(DHA)を含む餌を与えた稚魚の放流事業を本格化させます。研究機関などは稚魚に飢えへの耐性をつける効果があるとみており、北海道沖の資源回復を目指します。
中標津町にある水産試験センターでは、(1)従来の餌を与えた稚魚の群れ、(2)DHAを含む餌を1週間与えた群れ、(3)同餌を2週間与えた群れの3つに分け、それぞれの半数が死ぬまでの日数を調べました。その結果、(1)よりも(2)の群れが1〜7日間死ぬまで日数が伸び、(2)よりも(3)の群れの方が更に日数が伸びたと発表しました。
今年度は十勝釧路と根室の2協会が、DHAを含む餌を与えた稚魚約400万尾を放流しましたが、この実験結果を受け、新年度には道内各管内の全9協会に事業を拡大する予定です。