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ニシン増へ1年育成
2021年5月18日
北海道野付郡別海町の町ニシン種苗生産センターでは、ニシンの幼魚を1年間、体長15センチ程度まで育てる「越冬種苗」事業に取り組んでいます。資源の定着・拡大を狙い、幼魚の成長状況を調べる事業で、この大きさまで育てる機関は道内でも同センターだけです。
従来、同センターでは体長4〜5センチの稚魚約250万尾を6月から7月にかけて根室管内の沿岸8カ所で放流していましたが、これに対し越冬種苗の放流はニシンの生態解明のため約1年間、40トン水槽で育成を行います。飼育にかかる費用と生き残りの経済バランスを調べるほか、ニシンの餌の摂取方法や成魚となるのに必要な逃避能力がどのように身に付くのかなどを調べることが目的で、5年ほど前から取り組みを始めています。
4月末には大型いけすで成長した幼魚約2万6700匹を走古丹漁港から風連湖に放流しました。