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三面川 32年ぶりの鮭不漁
2021年12月27日
江戸時代に鮭の回帰性に着目し、世界で初めて人の手によって鮭の増殖を手掛けた村上市の三面川の今期の鮭漁が終了しました。最終的な鮭の漁獲量は1万1088尾で、昨年の1万5575尾に比べると7割程度の漁獲数となっています。
鮭の人工孵化用の採卵数は、例年1千万粒を目標に確保して来ましたが、今期はそれを大きく下回る683万粒の確保にとどまりました。不足分は秋田県から譲り受けた27万粒を足して既に孵化作業に入っていますが、トータルでも710万粒の確保にとどまっており、来春の放流数の減少は避けられない状況です。
漁獲・採卵数ともに激減した今年の結果について、漁協関係者は「1989年(漁獲6987尾、採卵数544万粒)に次ぐ、32年ぶりの不漁だ」と肩を落としています。近年の温暖化による水温の上昇が原因とすれば、世界規模での環境問題への取り組みが必須の状況です。